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署名と陳情書を提出 |
活動報告
これまでの活動経過を「地域と子供の笑顔を守る会」の前原智子さんが年度順に活動内容を報告。6月8日に15,126名の署名と共に陳情書を横浜市長・教育長および教育委員長宛に提出した事を報告し、舞台上に飾られた署名と陳情書の控えを参加者に示し、15,126名(緑園西小と東小両校の通学区域及びそれらの地域を取巻く区域の住民)の署名の量感を見てもらいました。
現状報告と対策
「地域と子供の笑顔を守る会」の加藤真由美さんが発表。特に図で示された緑園地区近隣地域の学区編成図には緑園地区がすっぽりと空白状態が示されて、また、緑園東小学校からは岡津中学校と名瀬中学校に分かれて指定され、さらに、緑園西小学校は岡津中学校といずみ野中学校に分かれて指定される現状を報告。また、緑園地区における進学先について、現状は指定校=42,6%、指定校外=57.4%に対し、2005年に横浜市教育委員会が行ったアンケート「緑園地区中学校教育環境調査2005」では緑園地区に公立中学校が出来れば80.9%が「入学させたい」と答えた事、また2008年に実施したアンケート「緑園西小・東小保護者アンケート2008」に93%の保護者が緑園地区に公立中学校が出来れば「入学させたい」と回答したことを説明し、緑園地区が他地区と同じく公立中学校に通わせたいとの願いが同じである事を調査結果で訴えた。
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現在指定されている市立中学校に
入学させたいですか? |
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緑園地区に市立中学校が
新設されたら入学させたいですか? |
日本の子供たちの学力と初等教育の重要性
当フォーラム事務局長の上島義博RCA理事長が報告と提言。
明治5年の『学制』公布から明治6年に現在も使われている小学校32校を創立した事、この数は平成22年の現在345校に対して11校のうち1校が明治6年創立である事、また、中学校では昭和22年の終戦間もない物資のない中に41校創立し、これは現在の中学校総数146校に対して4校のうち1校が昭和22年創立である。岡津中学も昭和22年創立である。
教育予算について、平成22年度の予算内容を説明し、教育委員会及び事務局運営32%、学校の運営32%及び学校施設の営繕17%で予算総額の780億円の81%を占め、小中学校整備・高等学校整備は僅か7%であること、またこの比率は毎年同じ比率で配分している事を「教育費予算の推移」グラフで説明した。
次に、OECD(経済開発機構)が2000年から開始した15歳を対象とした3年毎に行われる学習到達度調査の国際学力テスト結果を報告した2000年、2003年、2006年と回をます毎に参加国が増え世界中が強い関心を寄せている事、フィンランド・韓国・香港及び台湾が調査項目の「数学的リテラシー」、「科学的リテラシー」および「読解力」の全項目で1位グループを占めている。
日本の成績は「数学的リテラシー」、「科学的リテラシー」が3回とも1位グループ優秀であることを報告した。一方、日本は「読解力」が2000年は8位、20003年が14位、2006年には15位とフィンランド・韓国・香港の1位グループに大きく離されていることに言及した。
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緑園に中学校ができたら、
入学させたいですか? |
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一方緑園の人口の推移を見ると人口総数は平成16年から約15100人台で推移し減少傾向は見られないが、世代別でみると、就学前幼児、小学生の減少が顕著に現れこの世代の親に相当する30代と40代の合計の推移で見ると明らかに急カーブで減少傾向が現れている事を示した。 この減少は重大な問題である事を示している。
教育環境の重要さと人口の推移の関係を示すもの。明治と太平洋戦争敗戦後の回復に懸けた先人の志を今こそ受け継ぎ、人口減少の進行している日本において初等教育を最重要課題としてしなければならないと訴えた。
国民一人一人の能力を今より何倍もの高い能力にすべく教育を施さねばならない。
学校は“カズアワセ”で建設するものであってはならない。教育は国家の根幹を成すものである。21世紀の世界のリーダーとして、日本を導き支える人材を育てる教育をめざし、緑園中学を新しい中学の魁とする。
今後の活動について(各議員と意見交換)
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市会議員を交えて意見交換 |
ここから、ステージに源波正保市会議員、麓理恵市会議員、松本秀一市会議員、大滝正雄市会議員、鈴木太郎市会議員(途中参加)、坂井学前衆議員、及び主催者側の石田和雄 緑園連合自治会長、司会役内田和義 同連合副会長及び上島RCA理事長が登壇。石田会長が進行役を。
はじめに、陳情書に対する横浜市の回答の内容が石田会長から報告がなされた。回答内容の要旨は「指定校の岡津中学校は生徒数の推計予測ではこれから先、指定校の分校化に必要な過大規模校にならない。しかし、緑園地域住民の願いは重く受けとめている。」と紹介した。
それに対して、大滝市会議員は “やるともやらないとも決め付けなかった。” 事を評価し、教育委員会の通学区域の見直しや小規模校再編などの検討が進められている事などが紹介された。源波市会議員は回答書に “中学校の設置は出来ない” と明らかに否定しなかった事が重要であると強調された。麓市会議員からは平成23年度から岡津中学校に個別支援学級が設置される事が報告された。松本秀一市会議員は新橋上町在住で子どもが緑園西小学校に在籍しているので、緑園中学校は切実な問題であると話された。坂井前衆議員は横浜市が「緑園中学はたてない」と言わなかったことが重要である。新しい教育が出来る小中一貫校や、授業を英語で行う学校など今までと異なる学校を提案することが突破口になると提案された。
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続々と集まる受付風景 |
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鈴木市会議員は横浜市議会で質問をした。教育長から一般質問で取り上げた最大の成果は、横浜市が「緑園中学校はできない」と答弁しなかったこと。また、横浜市は、緑園東小、西小の私立進学率が横浜市平均を大きく上回っている状況を把握した上で、今回の要望書が「地域の大きな声」と受け止めている。そして、今後も地域の声に耳を傾けていくとしている。地域の声にこたえていくには、新たな切り口で中学校を設置する方向性を横浜市と地域が協働しながら模索する必要があるのでは?全国初となるような中学校を皆で考えましょう!と提起された。
その後、参加者からは質問や
“早く中学校を建てて欲しい”など、多くの声が上がった。
まとめ
「地域と子供の笑顔を守る会」の松村千成さんが、今春、緑園東小を卒業し、名瀬中学校に通う我が娘への思いを話されました。名瀬の自宅から山裾の人通りの少ない小道を教科書と体操着そして2リットルの飲み水など重いかばんを持って、6年間共に学び遊んだ友達と分かれ、独り名瀬中学校まで1時間弱の徒歩通学をする娘の姿を見送る辛さ、何故同じ中学校にいけないのか、緑園中学校があれば娘のあんな寂しい後姿を見送らなくてもすむ悔しい、悲しい思いを涙ながらに訴えられました。
松村千成さんにはまだ東小に通うお子さんがいます。この子が緑園中学校に通う姿を見送れるようにこの活動を続けることを力強く宣言され纏めの言葉とされました。
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