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タイの魅力
日本と関係が古い、自然豊かな国へ、どうぞ!
緑園国際交流 第78回 トークサロン

説明するマヨオンさん
 緑園都市コミュニティ協会(RCA)国際交流委員会が主催する第78回トークサロンが、9月27日(土)午後、緑園クラブハウスで開催された。今回のゲストスピーカーは、タイ財務相財務対策部のエコノミストで、横浜国大大学院に在学中のブンヤラッタ・マヨオンさん。今日のテーマは「タイの魅力」。参加者からの質問を正確に理解するため、通訳との間で英語でやり取りしていたが、パワーポイントを使った講演はすべて日本語で通していた。
 
 タイに対する基礎知識(天候、教育、治安、習慣、経済など)、旅行(バンコク、チェンマイ、プーケット)、食事・料理など幅広くタイを紹介。1590年のナレースワン大王時代にミャンマーとの戦いの時、日本人傭兵隊を採用したことなど、その後の山田長政を想起させる話も出てくるなど、歴史的にも日本との関係の古さを再認識させられた。バンコクが2008年、世界で最も人気のある観光都市に選ばれた。現在政治状態が悪いので、安定したら、美しいところも多いタイに来て、のんびりと旅行・滞在してほしい、と語っていた。
ワット・アルン(バンコク)
三島由紀夫の小説『暁の寺』の舞台


 冒頭自己紹介でタイ人の名前には意味があり、自分のマヨオンは孔雀で、元首相のタクシンは南、ソムチャイ新首相は男、プミポン国王は国の力あるいは国民の中心という意味だと説明していた。国名は以前シャム(SIAM)と言っていたこと、首都バンコクはクルンテープとも言い、天使の市という意味。国民は中国系が14%を占めているが同化しており、自分も中国系だが、中国名(漢字)は持っていない、と語った。
通訳の浅古さんと確認

 教育制度は日本とほぼ同じで、識字率も95%と高い。大学にも制服がある。大学入試は競争率が高く、日本、韓国ほどではないが通塾率が高い。学生はおとなしく、質問はまずしない。大学受験人気学部では、男は工学、医学、建築の順、女は文学、マスコミ、会計学で、収入が高い芸能界への転職が期待できるマスコミの人気が増えている。留学先は、英語圏、特に米国が一番。今、若者に日本語学習が人気で約7万人が学んでいる。

 タイは輸出依存国で、米の輸出は世界一。その他コンピューター部品、完成車、植物油、ゴムなどを日本、中国、米国、マレーシアなどに輸出している。給与面は大卒初任給は月4万円、階級で格差が大きい。
 自動車の増加に伴う交通渋滞で、大気汚染が進んでいる。正月とソンクラーン祭り時期には、死者も出る交通事故が多い。まだまだ地球環境問題に対する意識は進んでいない。

 格差社会からくるクーデターによる政権交代が多い。最近も戒厳令が敷かれるなど、過去60年間で政権交代成功・不成功合わせて17回のクーデターがあり、3.5年に1回の割合。政治が混迷するたびに軍がクーデターで政治に介入、そのたびに民主主義が後退と言われてきた。