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横浜国大留学生 韓国のイ・ウルさん
 韓国の教育から見た韓国の未来
〜 緑園国際交流 第88回 トークサロン 〜

韓国の教育事情を語るイ・ウルさん
韓国の教育事情を語るイ・ウルさん
 緑園都市コミュニティ協会(RCA)国際交流委員会主催のトークサロン第88回が、4月23日(土)緑園クラブハウスで開かれた。今回のゲストは横浜国立大学(経営学部)留学生で、韓国からのイ・ウルさん。テーマは『韓国の教育から見た韓国の未来』。すべてを日本語で堂々と通していた。

 彼女は、東北太平洋沖地震で急きょ帰国し、その後の原発事故による放射能の影響をご両親が心配される中、約束していたこのトークサロンを、ぜひやらねば、と再来日し開催実現となった。

 中学時代から日本語を勉強、高校卒業とともに、2007年夏に来日。1年半ほど日本語専門学校で勉強後、横浜国大に入学。テニスサークル、バンド(ギター演奏)、韓国留学生会役員、アルバイトなどをしている。昨年行われたAPECでは、日本・韓国の通訳をするなど、勉学とともに、各方面で活躍、日本生活を謳歌している。卒業後は、日本で就職したいとしていた。

 教育制度について、韓国の特徴は「私教育」。3歳以上の幼児では99.8%が、小・中・高と率は減るが高率。その結果、親の経済的負担増、それに伴う低出産が生じている。一方、私教育を受けさせられる児童は、その時間の増とともに憂鬱症状を発生させている。日本でも有名となっている韓国の受験戦争。毎年11月に『大学修学能力試験』が行われ、国を挙げての大イベントとなっており、本人だけでなく家族、親せき、友人、後輩などの応援。遅刻を防ぐため、白バイに載せてもらい駆けつける様子なども説明していた。
  イ・ウルさんの話を聞く参加者
   イ・ウルさんの話を聞く参加者


 大学進学率の高さと」最近の就職難を反映し、就職に有利にと、SPECと称される学歴、成績評価値、TOEIC点数、各種資格などの取得競争が過激。そのため、すでに高校生活にさかのぼって勉強時間が長く、クラブ活動などやっている時間がもてない。大学新卒者の失業者が多く、100万人を超えている。逆に、即戦力となる人材が豊富だともいえる。

 日本との違いとして感じているものとして、多くの点を示していた。「いいことがあると、周りの人におごる」「食事に行ったら、年長者がおごる」「電車、バスでは年長者に必ず席を譲る」「タバコは、親や年長者の前では吸わない」「チームを分ける時、紅白でなく、青白」などなど。

 質疑では、国では日本の地震・原発事故に状況をどう見ているか。日本人男性と結婚ということになると、ご両親は?。などなど個人的な面から、経済政策まで幅広く、交換されていた。