緑園地区 地域福祉保健計画 研修会 | |
第1部 「脳を守る」 | |
予防に勝る治療はない |
この研修会は、第2期泉区地域福祉保健計画(平成22〜27年度の6年に亘る中期計画)の4年目にあたり、改めて緑園地区の福祉活動を考えようと、企画されたもの。第1部に泉区役所福祉保健センター医務担当課長(医学博士)の松岡慈子氏が「脳を守る〜生活習慣病予防最新情報〜」を講演。 脳の機能が低下し、家庭生活や社会生活ができなくなってしまう認知症。認知症の患者は、世界的に増加しており、85歳以上の人の3分の1は認知症となっており、泉区においても、今後ますます高齢化が進む現実を直視しなければならない。 。 死因別では、悪性新生物、心疾患、脳卒中の順となっており、介護保険給付額はうなぎのぼり、税収は伸び悩んでいる中で厳しい状況となっている。寝たきりの原因では脳卒中がトップ。健康長寿日本一の長野県、特に佐久市のデータから、そこで50年間、貫いてきた「予防に勝る治療はない」を見習うべきだ。脳卒中の発生率を下げるため行ってきたことは「減塩」だ。
脳卒中の治療は一刻を争う。tPAという先進的治療も行われており、市内での実施例も紹介。しかし、いくら医学が進歩したとしても、「予防に勝る治療はない」という。脳卒中の危険因子として、高血圧、糖尿病、脂質異常症、肝機能、血清クレアチニンeGFR等がある。自覚症状がないため手遅れになることが多い。日常の高血圧管理を紹介。さらに、幼児の受動喫煙やスポーツドリンク摂取が市内18区中1位であることに注意を喚起した。 認知症の50〜60%を占めるアルツハイマー病の危険因子として、@高血圧症、A喫煙、B高コレステロール血症、C糖尿病、D野菜・果物摂取不足、E運動不足、F社会活動の低下を挙げた。最後に「さらなる生活の取組み」として、@高いレベルの学習、A刺激的仕事、B娯楽活動、読書、ゲーム、演奏活動、C活発な社会活動への参加を促し、締めくくった。 |