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ハイチ大地震など大災害に学ぶ
防災知識・技を深め、自分・家族を守ろう!
緑園サロン主催

  小原さん
  小原さん
 阪神淡路大震災が遠くなるにつれ、また何時来るか分からないということから、住民の防災意識は風化するが、それぞれの立場で、災害に強くなる智慧と技を習得し、周りの人たちに伝え広める意味で、地域で「防災セミナー」を行うことを薦めたい、と日本赤十字看護大学 国際・災害看護学教授の小原真理子さんは語る。

 ハイチや中国・四川省大地震、三宅島復興時など災害救援のため国内外を飛び回っている小原さんの経験を聴こうと、緑園サロンは、8月12日(木)午後、緑園地域交流センターで特別講演 『ハイチ大震災に学ぼう!』を開催。

講演会場  
 講演会場  
 今年1月に発生したハイチ大地震は、同国首都を直撃、政府機関の建物は甚大な被害を受け、公共機能は完全に麻痺、死者20万人を超えた。小原さんは3月末から4月6日までNPOなどのメンバーと計8名で現地入り。住宅、トイレ、水の供給、ゴミ処理など環境が最悪状態の中での避難生活、それらに起因するマラリア、消化器感染症、皮膚疾患、ストレス症状など健康面が大問題であった。過去の経験からも、外国の災害現場での救援活動には言葉の問題もあり、現地の医療職、日本人チーム、双方を知る調整役の3者が欠かせない。

 三宅島復興支援では、全員離島の4年後に帰島が始まったが、離島前の人口に戻らず(平成19年1月現在75%)、人口減少と高齢化(離島前29%が平成19年で37%)が進んだ。こういった背景から、現在の活動は日常の健康講座、防災講座、老人会の活性化を中心としている。一度喪失したわが家に帰島し、『住み慣れた環境』を取り戻したことで、生きる喜び、生き甲斐を取り戻している、と感じている。

 阪神淡路大震災時、生き埋めや閉じ込められた際の救助は「自分で、家族に、友人・隣人に」の合計が95%、救助隊には2%足らずという。これら実態や経験から、家族間の連絡手段 171の活用で安否確認など、それぞれの立場でできる『災害に強くなる智慧と技』を習得し、それをお隣り・近所に伝え、さらに防災ボランティアとして活動できることを目標に、地域での防災セミナーを開くよう勧めていた。

 講演後、災害時、ビルなどからのガラス破片落下からの護身術や腕骨折時の応急手当、避難所でのコミュニケーションのための足湯の効果、互いに掌マッサージについて、指導していた。、
頭に雑誌を乗せ、上着を被り袖で結わく 骨折した腕に、固定のため雑誌を使い、三角巾で首から下げる 骨折した腕に、固定のため雑誌を使い、三角巾で首から下げる
 頭に雑誌を乗せ、上着を被り袖で結わく 骨折した腕に、固定のため雑誌を使い、三角巾で首から下げる