避難所での避難生活

避難所とは

 災害の恐れや、災害によって自宅で生活ができない人が一定の期間、避難生活を送る場所です。被災者などの滞在などの必要、かつ適切な規模がある施設が指定されます。指定避難所といいます。
横浜市泉区では23の小・中学校が指定されています。緑園学園地域防災拠点(震災時避難所)も、その一つです。

 要配慮者のうち、特に指定避難所では生活に支障をきたすなど特別な配慮が必要な方のために、適切な福祉施設が福祉避難所に指定されています。  

避難所運営に係る基本的な考え方
 避難所では、大勢の人が共に生活しなければなりません、不自由な生活を少しでも良くするために、皆さんで協力することが必要です。 

地域と避難所利用者が主体的に運営
 横浜市では、各指定避難所の管轄地域の自治会町内会、施設管理者の学校職員、区役所職員からなる運営委員会を平時から設け、発災時には、その運営委員会と避難所利用者が共同して、避難所を開設・運営することとなっています。  

要配慮者への配慮や男女共同参画の視点を採り入れた運営
 要配慮者は、環境変化の影響を受けやすいため、居住環境や情報提供への配慮が必要となります。また、男女共同参画の視点を採り入れた避難所運営が必要となっています。
  下記「避難所運営の心構えとポイント」を参照。

避難所は、地域の被災者の支援拠点としても機能します
 
 避難所は避難所利用者の居住空間としての機能だけでなく、地域の被災者の支援拠点としても機能します。このため、在宅避難者等への食糧や物資支援だけでなく、彼らにとって必要となる拠点としての機能も有しています。

 

避難所運営の心構えとポイント
 避難所生活では ① 狭い、熱い・寒い、トイレが使えない名で「過酷な生活環境」、② うるさい、臭いなど「集団生活によるトラブル発生」、③ ストレスからくる「持病の悪化」などの問題が発生し、東日本大震災では 避難所生活を余儀なくされたことが原因で震災関連死となった方たちも見られました。

ルールやマナーを守りましょう
 避難所での生活は、被災して困難な状況での共同生活です。少しでも快適に過ごせるようにルールとマナーをも守り、みんなで支え合いましょう。
 避難所運営委員会と利用者が話合い、避難所運営のためのルールや各自の役割分担を決めましょう。
  • 起床から消灯まで、避難所で定められた生活時間を守るよう努めましょう。
  • 食料など物資の配給は、公平性の確保に最大限配慮しましょう。
  • 居住スペースは土足厳禁です。     
  • トイレの清掃を定期的に行いましょう。  
  • 喫煙・飲酒は厳禁です。

要配慮者への配慮をしましょう   
  要配慮者は環境変化の影響を受けやすいため、居住環境や情報提供などへの配慮が必要になります。要  配慮者のうち、特に指定避難所では生活に支障をきたすなど特別な配慮が必要な方は、区役所の指定する  福祉避難所に移ることになります。
 アレルギー症状が急に悪化する可能性があるので、注意しましょう。
  各避難所において、要配慮者を優先した場所割を決めましょう。
  人工透析患者・糖尿病患者などには食事制限があり、高齢者には柔らかいものが必要になるなど、
   要配慮者に対する食料には十分配慮しましょう。
 
  相談窓口を設置して、要配慮者のニーズに応えられるようにしましょう。
  ボランティア等の協力を得ながら、外国人に対して分かり易い情報提供を行いましょう。
  子どもの心や行動の変化に気を配るようにしましょう。

男女共同参画の視点による配慮をしましょう
  東日本大震災では、男女共同参画の視点が不十分であったため、その視点に欠けた各種事例が派生、 
 女性の要望に応じた物資の供給ができなかったなどがありました。

女性専用スペース確保
 
避難所には最低限の間仕切りしか確保できないため、着替えや授乳などのために人目につかない場所を確保
 できるように配慮しましょう。
女性担当者の配置
 
運営組織に女性の参加を求め、女性の視点を生かした避難所運営に積極的に関わってもらいましょう。
 例えば、衣類や生理用品、薬など女性が必要とする物資で男性から配布されることに抵抗のあるものは
 女性の担当者から配布するような体制をとりましょう。

 
犯罪防止
女性・子どもなどへの暴力の防止
 夜間や人けのない場所での犯罪や性暴力の発生を防止するため、パトロールを実施する、防犯ブザーを
 配布するなどの対策をとりましょう。また、DV や性犯罪、介護・子育てなどの不安に対応するため、相談
 窓口の設置と掲示などでの周知を行いましょう。
仮設トイレ利用のルール
 仮設トイレは、男性トイレとは別に、多めに女性専用のトイレとして設定し、照明を設置したり、夜間に
 トイレ周辺を重点的にパトロールしたりするなど、女性にとって安全で安心して使えるトイレ環境に配慮
 しましょう。 
女性専用の洗濯場所・物干し場の設置 
 女性専用の洗濯場所や洗濯機の設置、物干し場の確保について検討し、女性が安心して利用できる
 よう配慮しましょう
。  

ペットの同行避難のルールの作成
 他の避難者とのトラブルを防ぐため、動物は指定された場所で飼い主が適切に管理するようルール化が
 求められています。
ペットの飼主のみなさんに、そのルールの周知徹底を図りましょう。

防犯対策
  災害時は困っている女性や子どもを狙った性被害、空き巣などの窃盗が増加します。
 みんなで協力して犯罪を防ぎましょう。

防犯意識を高めよう。
  トイレや避難所から離れた暗い場所での犯罪リスクが高まります。また窃盗事件も
  避難所は守られているところではないという意識を持ち、行動しましょう。
空き巣被害は未然に防ぐ
  混とんとする被災地において、一人で犯罪を防ぐことはできません。地域全体で防犯に取り組みましょう。

 避難所での感染症対策
 避難所が「3密」状態、衛生状態が不良の場合、新型コロナウイルスだけでなく、ノロ ウイルス感染症及び
 食中毒の感染が拡大される恐れがあります。

手洗い、咳エチケット等基本的な対策の徹底
 避難者や避難所運営に関わる人は頻繁に手洗いをするとともに、咳エチケット等の基本的な感染対策の徹底を
 しましょう。

避難所の衛生環境の確保
 物品等は定期的に、また、目に見える汚れがあるときは、家庭用洗剤を用いて清掃するなど、避難所の衛生環境
  をできるだけ整えるようにしましょう。

〇避難所に持っていくもの
 避難所の備蓄品には限りがあります。水や食料に加えて、自身の健康状態を確認するために、体温計を持参する
 など、可能な限り必要なものを持参してください。
  (避難所へ持参していただきたいものの例)

 ・マスク ・タオル ・水、調理不要食 ・常備薬 体温計 アルコール消毒液(ウェットティッシュ等) 
  スリッパ  ・寝具(毛布等)、  着替え  モバイルバッテリーなど

十分な換気の実施、スペースの確保等
  避難所内は十分な換気に努めるとともに、避難者が十分なスペースを確保できるように留意しています。
 避難者の方々も換気の協力 や配慮をしましょう。

発熱、咳等の症状が出た方のための専用スペースの確保
  発熱、咳等の症状が出た方のために専用のスペースを確保しています。発熱、咳等の症状が出た方はできる限り
 個室や専用のトイレを利用するように努めましょう。もし、発熱、咳などの体調の変化が見られた際には、避難所の
 運営委員にお知らせください。

自宅療養者のための一時避難スペースの確保
 自宅療養者で近隣の宿泊療養施設等に避難することができず、一般の避難所へ避難した場合は、感染防止対策
 を十分講じたうえで、用意された一時的な避難スペースを利用することになります。宿泊療養施設等の確保ができ
 次第速やかに移ることとなり
ます。