緑園地域のヒトスジシマカ防除作戦
感染症を媒介する蚊を3年で 7分の1に
NHK「おはよう日本」“温暖化で北上する病害虫”で放映
 

テレビ画面から  
 テレビ画面から  
 熱帯原産で、デング熱など様々な感染症ウイルスを運び、人にうつすことで恐れられているヒトスジシマカの防除作戦が、緑園2丁目を中心に3年ほど前から進められている。そして、この蚊の発生が3年間で7分の1に減少した効果が注目され、111月6日(火)NHK1チャンネル朝の番組「おはよう日本」で採り上げられた。
雨水枡へ薬剤散布
雨水枡へ薬剤散布

 この蚊により、感染すると高熱にうかされ、死亡する場合もあり、その血を吸って伝染し流行する可能性もある。温暖化の影響で、冬の温度が上昇、翌年まで生き延びる卵の率が上がったことにより、現在既に東北地方にまでその分布を拡げていることが判明している。幸いに、今のところは病原体は日本に存在しないので、感染の危険はないが、その上陸が懸念されている。

 緑園地区では、住民から蚊の発生が多いとの指摘から、自治会として泉区福祉保健センターの協力を得て、防除活動を開始。夏季には毎月第1日曜日の朝8時に各ブロックの班長が集まり、道路脇の雨水枡のほか、重要な発生源である庭に散在する鉢、水かめ、人工容器などに薬剤散布を行っている。
インタビューに応える緒方さん
インタビューに応える緒方さん

 NHKでは、地域ぐるみで駆除に取組み、その効果が著しいとして採り上げていた。側溝、水溜りへの薬剤散布で成虫の羽化を抑えるとともに、発生源を減らそうと1軒1軒回って、しらみつぶしに絶っていく様子を映し出していた。 2丁目の緒方一喜さん(日本環境衛生センター所属)は、「住民一人ひとりが意識を持って、自分たちの身の回りは自分たちできれいに環境整備することが基本だ。」とインタビューに応えていた。

 「小さな水溜りでも、1週間ほどで成虫が出てくる。放置された空き缶や古タイヤなどは、格好な発生場所。まず水溜りをなくすことが大事で、住民の日頃の心がけと協力が必要だ。」とアナウンサーは締めの言葉として語っていた。