冒頭、“お寿司とウイロウ大好きのリアナです”と自己紹介。昨年4月に来日、今年の3月には帰国予定との事。お母さんが日本人で日本（豊川）生まれ、3才の時シドニーに家族で引っ越し。シドニー大学でビジネスと日本語を勉強している。日本に留学した為、これが大学最後の年で、5年で卒業となる。 

　先ず、オーストラリアとシドニーの紹介
オーストラリアの広さ：世界第6位、人口：2470万人で世界第53位、5万年程前：先住民のアボリジニがニューギニアから渡ってきた、1788年：イギリス人の移民（1,030人、内746人は囚人）、1828年：イギリスの植民地、1980年：世界中から移民を受け入れ「多文化主義」へ移行。
　首都キャンベラ：シドニーとメルボルン両都市で競い合っていたが、折衷案で真ん中に新都市キャンベラを作った。
　シドニー　オーストラリア最大の人口で約500万（2016年）国別海外出生者数（イギリス18万、中国14万、日本1.4万）、シドニーの人はシドニー・サイダー（Sydney Sider）と呼ばれている。商工業、金融、交通の中心都市で南半球では第1位の金融都市。 

　本題のミレニアル世代

　オーストラリアでは1982年から2002年生まれの人（15～35歳）は、ミレニアル世代と呼ばれている。豊かな文化、質の高い高等教育（世界の大学ベスト100に7つの大学）、生活の高いレベル（生活の質は世界第2位）等から国民の多くは幸せと満足を感じていると思われている。

　しかし、インターネットで“オーストラリアのミレニアル世代”を検索するとネガティブな記事が多い。世界のミレニアル世代の23％が両親より幸せになると考えているが、オーストラリアでは4％と低い。

　昨年の５月にオーストラリア人のティム・ガーナーという富豪がTVのニュース番組のインタビューで、オーストラリアのミレニアル世代がアボカド・トーストを買ってなかったら、家を買うことが出来たと言って、オーストラリアに限らず、世界中で話題になった。このアボカド・トーストは1年程前からトレンディーなカフェで流行り出したもので1500円と高い。何故彼のコメントが有名になったかと言うと、家が高過ぎて、アボカド・トーストを食べることを辞めたとしてもミレニアル世代はとても家を買うことが出来ないから。

（１）日本とオーストラリアの比較
　　平均年収  日本442万円、オーストラリア699万円
　　住宅価格（平均）日本3136万円、オーストラリア6,027万円

（２）オ―ストラリアのミレニアル世代vs世界の平均　
　 持ち家28％vs40%　（オ―ストラリアは世界の下から2番目）

　ミレニアル世代は仕事を見つけることも難しいし、仕事を見つけても会社を辞めるケースが見受けられる。理由は昇進の可能性が少ない為。家の値段が高いので30才以上でも両親と住んでいる人が多い。
　オーストラリアは移民の国で様々な宗教、文化があり良い点が多くあるも、近年多くなっているテロ、犯罪、地球温暖化（オーストラリア人は特に気にする）、仕事・給料の問題、住宅の値段等が若者の大きな悩みでその範囲も広がってきている。

 色々な不安があるもリアナさんはオーストラリアに住んでいて幸せだと思っている。オーストラリア料理ではカンガルー・ステーキ以外余りないが、色々な人種がいるので色々な国の料理が楽しめるし、色々な文化を経験できラッキーだと思っている。

　エアーズロック（ウルル）（来年から登れなくなる）、グレートバリアリーフ（サンゴ礁の死滅）、Lake Hillier（ピンクの湖）、タスマニアのWineglass Bay（湾がワイングラスに似ている）,雪山（シドニーから西に車で3時間程）（雪質が余り良くない）、Sydney Royal National ParkのWedding Cakeに似た崖の写真を代表的景色として紹介。オーストラリア語（オーストラリア独特の言葉）（オーストラリア人はリラックスするのが好きで、長く話すのが嫌い）の説明があった。

　質疑応答：何故広い土地に少ない人口なのに住宅価格が高いのか、育休制度、移民政策、ミレニアル世代とそれ以上の世代との考え方のギャップ、各都市の大まかな比較（シドニーとメルボルンはお互いに嫌っている、アデレードは教会の街、パースは東のことを考えていなく別の国の様だ等）等の質問が出た。